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長文

近くにあり、傍らにないものを拾いあげられるのはきみが見定めたひとだ

春の声からひかりよりもまぶしいものが生まれようとしている

残り香は雪解けとともに去ってゆく

ちいさくてとてもなつかしい、夏の公園を漂う蜃気楼のように

満ち足りたとして渚を見つめる眼差しが悲しく見えた

星屑はどこかへ旅に出ました

紡がれるのを耳を塞いで閉じ込めた

屈託のない笑顔で夏に溶けていったよ

アイデアを深海から引きずり出す作業